リハビリテーションセンター 各領域のリハビリテーション紹介

心臓リハビリチーム

心臓リハビリとは、心臓病の患者さんが、体力を回復し自信を取り戻し、快適な家庭生活や社会生活に復帰するとともに、再発や再入院を防止することを目指して行い、総合的活動プログラム(運動療法、服薬・食事・生活指導・社会復帰支援・カウンセリングなど)を行っています※。

当院では心臓リハビリ指導者や心不全療養指導士の資格を持つPT、OTスタッフをはじめ、チームスタッフが多職種と連携を密にとり、良質な心臓リハビリの提供に努めています。また、急性期から回復期、生活期に至るシームレスな関わりを重視し、入院中は疾病管理をしながらの日常生活の活動支援など、退院後は通院型の外来心臓リハビリも積極的に提供しています(保険診療:PT・生理検査技師、自費診療:健康運動指導士)

※日本心臓リハビリテーション学会

対象疾患

急性心筋梗塞、狭心症、開心術後(弁膜症術後、冠動脈バイパス術後)、大血管疾患(大動脈解離、解離性大動脈瘤、大血管術後)、末梢動脈疾患、心不全、肺高血圧など

呼吸リハビリチーム

呼吸リハビリとは、呼吸器に関連した病気を持つ患者さまが、可能な限り疾患の進行を予防あるいは健康状態を回復・維持するため、医療者と協働的なパートナーシップのもとに疾患を自身で管理して、自立できるよう生涯にわたり継続して支援していくための個別化された包括的介入です

当院では呼吸療法認定士や呼吸ケア指導士の資格を持つPT、OTスタッフをはじめ、チームスタッフが多職種と連携を密にとり、良質な呼リハの提供に努めています。実際には、呼吸困難の軽減や痰を出す手助け、日常生活の活動支援、筋力・体力の改善、身体活動量の向上を図る練習や支援・指導を行なっています。

※日本呼吸ケア・リハビリテーション学会、日本呼吸理学療法学会、日本呼吸器学会
「呼吸リハビリテーションに関するステートメント2018」より

対象疾患

慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)、急性発症した呼吸器疾患(肺炎、無気肺など)、神経や筋肉の病気による呼吸不全を伴う患者、気管切開下・人工呼吸管理下の患者、肺腫瘍、胸部外傷、肺塞栓などの手術後、あらゆる呼吸器疾患に伴う痰を出しにくい患者、肺結核後遺症の患者など

脳血管疾患チーム

発症早期より十分なリスク管理のもと二次的合併症予防や早期離床を行い、基本動作の獲得と日常生活動作の拡大を目標に急性期リハビリを進めています。

練習内容としては、PT・OTスタッフによる基本動作練習(起居・座位保持・立位保持・歩行)を行い、重度運動麻痺の方にも長下肢装具着用し立位保持練習や介助歩行練習、上肢機能練習を実施することで介助量軽減を図り、生活の中に反映できるように努めています。患者さまがその人らしい生活を取り戻せるよう、ひとりひとりに合わせたリハビリを提供しています。

対象疾患

  • 脳神経外科:脳血管疾患・脳腫瘍・頭部外傷等
  • 脳神経内科:脳血管疾患・パーキンソン病・脊髄小脳変性症・筋萎縮性側索硬化症 ギラン・バレー症候群・多発性硬化症等

血液内科チーム

血液内科は血液腫瘍の患者さまが入院、治療をされています。治療のために入院が長期的になりやすく、入退院を繰り返す方が多い診療科です。治療後の副作用や体調などにも配慮しながらリハビリテーションを行っています。

病気や生活、将来に対する様々な不安な気持ちに寄り添い、一緒に進んでいけるように多職種とのカンファレンスも通して、患者さまの気持ちを第一に考え、リハビリテーションを行うように心がけています。患者さまが自分らしく日常生活、家事、復職、趣味活動等が行えるように、笑顔で過ごしていただけるように関わっています。

対象疾患

  • 血液腫瘍、主に白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群などの疾患の方
  • 化学療法、放射線治療中の方、造血幹細胞移植等をこれから予定している方や終了後の方

集中治療領域リハビリチーム

集中治療領域でのリハビリは、入院後早期から介入することにより廃用症候群や集中治療後症候群(Post Intensive Care Syndrome:PICS)の予防を図りつつ、適切なタイミングでの運動や離床、呼吸理学療法を行い、集中治療室退出後に社会復帰や入院前の生活に戻れるように心がけています。

集中治療室に入院されている患者さまは重症度が高く、使用している医療機器や病態の理解など複合的なアセスメントが必要になります。また、状態の変化も早いため適時対応できるよう医師、看護師、臨床工学技士、薬剤師など多職種との情報共有、コミュニケーションが重要です。

当院では集中治療室入室後、早期からリハビリを開始し、毎朝多職種カンファレンスにて情報共有を図るとともに、複数回の介入や医師・看護師・臨床工学技士などを含めた複数人での介入を行い、患者さまの安全を担保しつつ積極的なリハビリを提供しています。

運動器疾患チーム

運動器疾患の入院される方は年齢、外傷の程度も様々です。

受傷後や術後、痛みを緩和する方法を模索しながら、動きにくくなった関節の可動域拡大を図り、筋力の回復を援助しています。そして、回復時期や患者さま1人1人の生活スタイル、役割に合わせて、歩くことや日常生活、家事や復職を想定した動きの練習を行い、生活の再獲得を目指しています。

対象疾患

交通事故、労働災害等による外傷(骨折、熱傷、切断等)、転倒や脊椎・股関節・膝関節の変性疾患等で手術を必要とされる方

外科チーム

手術療法では術前は呼吸指導や筋力トレーニング、自己管理指導、術後は術創部の痛みや合併症に注意しながら歩行練習、日常生活動作練習、一人一人の生活に合わせた具体的な生活指導や環境調整を行い、早期社会復帰を目指します。

術後の化学療法や再発等で入退院を繰り返さなくてはならない患者さまの思いを傾聴し、がんの辛さに寄り添った関わりを心がけています。

終末期の患者さまに対しては、患者さま自身やご家族が少しでも安心・安楽に過ごすことができるよう、全身のリラクゼーションやポジショニングを行いつつ、ご家族の精神面へのケアも実施しています。

対象疾患

胃癌や大腸癌などの悪性腫瘍で入院した方

内科チーム

内科領域でのリハビリは、入院後早期から起居練習、立位練習、歩行練習等の基本動作練習を中心とした介入を行い、合併症や廃用症候群を予防するとともに筋力や体力を回復させ自宅や社会復帰することを目的としています。

当院の内科領域は内科、腎臓内科、泌尿器科、リウマチ科に分かれ、それぞれ高い専門性をもってリハビリを提供しています。

対象疾患

  • 内科:肺炎、低ナトリウム血症、脱水症等
  • 腎臓内科:急性・慢性腎不全、急性・慢性腎炎、ネフローゼ症候群等
  • 泌尿器科:尿路感染症、前立腺肥大症、前立腺がん、膀胱がん、腎細胞がん等
  • リウマチ科:関節リウマチ、皮膚筋炎、強皮症等

小児チーム

理学療法では、一般小児科病棟、NICU・GCU病棟、外来、訪問にてリハビリテーションを提供しており、定期的に多職種とカンファレンスを実施しながら入院中から外来まで長期的な介入を行っています。

呼吸器疾患では、肺炎等のお子さんに対し痰を出すお手伝いや呼吸方法の練習等行っています。脳血管疾患では、急性脳症や脳性麻痺、発達がゆっくりなお子さんに対し月齢に合った体操や遊びを通して発達支援を行っています。

NICU(新生児集中治療室)・GCU病棟では、予定日より早く産まれたお子さんに対して、看護師と協力し落ち着いて過ごせるよう環境調整から開始し発達支援を行い、退院後も外来にてフォローアップを継続しています。

訪問リハビリでは、人工呼吸器を使用し来院が困難なお子さんに対し自宅で呼吸リハビリや体操等を実施しています。

作業療法では落ち着きがない、友達と上手に関われない、身体の使い方や物の操作に不器用さがみられる等のお子さんに対して、お子さんにとって大切な作業活動の一つとなる「遊び」を用いて支援を行っています。

発達段階に見合った遊びを提供する中で、たくさん身体を動かしながらお子さんが好きな感覚を楽しんだり、やりとりやルールを学んだりする機会を作り、お子さんの自主性を高めていきます。

お子さんの「できる」「もっとやりたい」という心を育み、生活動作の自立や机上課題への挑戦を促します。

ご家庭や集団生活でのお困りごとに対する支援のために、ご家族と情報共有しながら具体的な助言を行っていきます。

言語療法ではコミュニケーション面で困りごとのあるお子さんや、飲み込みに困難を生じているお子さんを支援しています。ことばの遅れがあるお子さんには遊びを通して言語発達を促し、ご自宅で行える支援の方法を提案します。また発音の誤りがあるお子さんは、正しい発音の方法を教えながら、楽しく練習をします。

吃音があるお子さんには、ご自宅での対応を助言したり、お子さんが楽に話せる方法をみつけていきます。

上手に飲めない食べられないお子さんには、飲み込みの練習や食事がしやすい姿勢、食事の形や柔らかさ、口の動きの発達の助言や練習をします。

対象疾患(PT・OT)

  • 呼吸器(肺炎、気管支炎、無気肺等)、
  • 脳血管疾患(急性脳症、運動発達遅滞、新生児低酸素性脳症、先天性疾患、染色体異常、脳性麻痺等)
  • 整形疾患(骨折等)、廃用症候群
  • (ST):ことばの遅れ、発音の誤り、吃音(きつおん、どもる)、飲み込みや哺乳の問題

がんリハビリチーム

当院では、がん患者さまに関する適切なリハビリ研修を修了した理学療法士29名・作業療法士22名・言語聴覚士8名が在籍しております(2023年7月現在)。

領域毎に多職種と連携を図りながら、がんの種類や進行度合い、治療による副作用や障害等に配慮しながら、予防的リハビリ、回復的リハビリ、維持的リハビリ、緩和的リハビリと患者さんの各ステージに沿った心身両面への働きかけをしております。

国民の2人に1人ががんになり、がんと共存する時代となった今、私達はがん患者さまやご家族のQOL向上のため、がん診療連携拠点病院の一員として"Prehabilitation" "Emhabilitation" "Rehabilitation"に尽力してまいります。

対象疾患

血液腫瘍、消化器や呼吸器の外科系・内科系腫瘍、婦人科系腫瘍、脳腫瘍、耳鼻咽喉系腫瘍等多岐に渡っており、化学療法、外科手術、放射線治療、造血幹細胞移植等の治療を予定している方、治療中、治療後の方が対象。

摂食嚥下について

言語聴覚士を中心に、各病棟で誤嚥性肺炎を防ぎ、安全に食事ができるためのリハビリをしています。水や食べ物等で嚥下機能の評価をした後、食事の形態や姿勢・食べ方を適切なものへ調整し、嚥下機能を向上させるリハビリも行います。また適宜、嚥下障害の程度を精査するため、耳鼻科医師や歯科医師と協力して内視鏡や造影剤を使った検査(VEやVF)や、口や舌の機能を評価する検査を行います。医師、歯科医師、看護師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士、歯科衛生士など、多職種と連携しながらリハビリを進めます。

対象疾患

脳血管疾患、廃用症候群、加齢による機能低下、他各種疾患、手術後などで生じる嚥下障害