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性に関わる精神障害

太田西ノ内病院 精神科

 性に関しての考え方・行動は、社会・文化的背景の影響で個人差が大きいと言えます。よって、性行動の正常・異常の判定は容易ではありません。しかし、一般的には、子孫を残すことを目的とした行動を基準とし、それから大きく偏った行動をしている時、または、本人がその事に悩み、日常生活に支障を来たしている時に、異常として取り扱うこととしております。
 さてここに性的(性欲)異常にはどの様なものがあるか、量的、質的の面から分類しますと以下のようになります。

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露 出 症:見知らぬ人の前で性器を露出させて性的満足を得る。
窃 視 症:性器、裸身などを覗き見る事によって性的満足を得る。
サデイズム:性的対象に精神的、肉体的苦痛を与えることにより性的満足を得る。
マゾヒズム:性的対象から苦痛を与えられることにより性的満足を得る。

 質的な異常は、世の中を騒がせる事件へと発展することもあります。これは、人格発達過程の問題から生じていることが多く、本人から悩む事は少なく、治療への動機も弱いと言えます。
 量的な異常は、内分泌疾患、脳器質疾患、認知症、知的障害、アルコール症、心理的要因から生じることがあります。また性欲過剰は躁病、性欲減退はうつ病などの精神疾患から生じている場合があります。よって以上のことでお悩みのお方は、一人で悩まず、先ずは病院を受診し、検査をお受けすることをおすすめします。

 
 

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