太田西ノ内病院 耳鼻咽喉科
「2週間前から声がかすれるんですけど悪い病気でしょうか?」
☆喉頭がんとは。
喉頭とは咽頭より下で食道の前方、気管の入り口部分のことを指します。発声に重要な声帯も含まれます。この部分にできるがんは食道がんと共に喫煙・飲酒・刺激物(熱いもの・辛いもの)などが発症因子となることが分かっています。
@声嗄れ:いつもと違う声が続く、ざらざらの声になった。炎症によるものや声帯ポリープのよるも
のがほとんどですが2週間以上このような症状が続いている場合には喉頭に腫瘍ができている
可能性があります。
A咽頭異常感・違和感:のどに何かある感じ、つかえる感じが続いている。この症状も感冒後に
出ることや副鼻腔炎(蓄膿症)の1症状として出ることが大変多いのですが、2週間を一つの目
安としてそれ以上続くようであれば耳鼻咽喉科受診をお勧めします。
喉頭がんだけでなく下咽頭がん(上部食道がん)の可能性もあります。
B血痰:喉頭や咽頭のがんから出血して痰に混じる場合があります。
喉頭ファイバースコープ:鼻腔から入れて咽頭・喉頭を観察します。胃カメラに比べてのざえ・圧迫感も少なく短時間(数分)で終わります。腫瘍が疑われる部分がある場合には細胞をとって検査する場合(病理検査)もあります。この場合にはのどにゼリーやスプレー薬で麻酔をすることになります。確実な診断がついた上で治療計画を立てることとなります。のどの反射が強くファイバー検査がスムーズに行えない場合には全身麻酔で細胞の検査を行うこともあります。
画像検査:腫瘍が疑われる場合、リンパ節が腫れていて転移が疑われる場合などには造影剤を用いたCTやMRIが行われます。
★咽頭違和感や声嗄れなどが喉頭がんの症状としてあったとしても、初期であれば他の病気(声帯ポリープなど)との鑑別が困難であることも多いため、上記のような症状が2週間以上続いているのであれば耳鼻咽喉科専門医を受診してみましょう。
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