太田西ノ内病院 耳鼻咽喉科
「毎年春先には涙と鼻水がひどいのですがどういう治療がありますか?」
☆花粉症とひと口で言っても、その原因となるアレルゲン(抗原)は様々です。春先に症状を起こす代表的なスギやヒノキの花粉、夏まで症状が続くカモガヤを含むイネ科の植物、 ヨモギやブタクサなど秋に症状を出すものなど多種あります。また一年中症状が続く場合には犬や猫の皮膚、喘息発作と関係することもあるハウスダストやダニ、カビなどへのアレルギーを持つ患者さんも少なくありません。原因アレルゲンの確認には採血による特異的IgE抗体価の測定が主に行われています。原因を知ることで花粉症を起こす物質を避ける、また発症時期を予測して内服できるなどの予防療法が可能となります。
実際のアレルギー症状(水様性鼻汁、くしゃみ、鼻閉、目の痒み、のどのイライラ、頭重感など)に対しては外来でのネブライザー治療、抗ヒスタミン薬などの種々の内服薬や点鼻薬の組み合わせによる保存的治療が中心として行われています。これらの内服薬は多種にわたり、一人一人の症状やライフスタイル(車の運転が多いなど)に合わせて処方されます。
また、しつこい鼻閉や鼻漏などには外科的治療(鼻中隔矯正術・レーザーによる粘膜切除術)が効果的な場合もあり、西ノ内病院耳鼻咽喉科でも行われています。実際に手術の適応となるかどうか、その方法などについてもまずは専門医にご相談下さい。
★「単なる花粉症」として症状を放置することで慢性副鼻腔炎(蓄膿症)を併発する場合も少なくなく、そういった場合には花粉症よりも治療に時間を要する場合もあります。症状を甘く見ずに、速やかに専門医にご相談下さることをお勧めします。
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