太田熱海病院 リハビリテーション科
直訳するとre-(再び)-habilis-(適した、ふさわしい)-ation(にすること)で、元々は医学用語ではありません。キリスト教の破門の取消し(ガリレオのリハビリ)や犯罪者の更生、災害からの復興(神戸のリハビリ)といったようにも使われてきました。その中で医学的なリハビリテーションは、病気やけがなどで「生活上の困難」(=障害)を持った人が再び人間らしく生きること、またそのために行う様々な取り組みをさします。
リハビリテーションといえば皆さんは機能回復訓練を思い起こすでしょうが、実はさまざまな段階でのリハビリテーションがあります。まず、病気などで「障害」が生じた時にすぐに始めるのが急性期のリハビリテーションです。この時は病気が落着いていなくても治療と並行して始めていきます。リハビリテーションは早く行ったほうが結果もよく、後で述べる「廃用症候群」に陥りづらくなり、回復に必要な期間も短くてすむことが証明されています。続いて病気の状態が落着いてから行うのが回復期のリハビリテーションです。これは多くの場合専門的な施設・スタッフのもとで行われます。原因となった病気によっては、機能・能力の回復に望ましい時期が限られてきますので、この時期に十分なリハビリテーションを行うことが求められます。
また、獲得した機能・能力を維持していくリハビリテーション、更に、新しい障害を予防するための予防的リハビリテーションがあります。人間の体は本来怠け者にできています。病気や障害があろうとなかろうと心身は使わなければ衰えていきます。これが廃用症候群=安静の弊害です。今日では介護保険や市町村の行う機能訓練事業、更にはカルチャースクールや公民館での活動等さまざまなものが利用できます。運動指導・療法も生活習慣病だけでなく広く健康増進のためにも行われています。
太田病院は2つの病院・一つの施設で、また、多くの関連機関と連携して地域でこれらのリハビリテーションを行っています。
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