太田西ノ内病院 整形外科
ばね指とは、指の曲げ伸ばしの際にパチンとかガクッという様に、指がばね仕掛けの様になることから呼ばれています。
ではどうして起こるのでしょうか。多くは使い過ぎから腱,腱鞘に炎症(腱鞘炎)が起こり、指を曲げるスジ(屈筋腱)を包んでいるトンネル(腱鞘)が狭くなったり、腱自体が厚くなり、このスジがトンネルを上手く通過出来なくなるために起こります。40から50歳女性に多く、母指に多く見られます。
症状は、手のひら側の指の付け根の疼痛や前述のばね現象です。疼痛や引っ掛かりが強くなってくると、指の曲げ伸ばしが出来なくなり、周囲の関節が固まってしまい生活でいっそう不自由となることもあります。
1)保存療法
多くは使い過ぎで起こるため、まず局所の安静と消炎鎮痛剤(内服、外用)を使用します。
疼痛が強い場合には腱鞘内にステロイド注射を行うことがあります。
2)手術療法
1)で改善しない場合や初診時に経過が長い場合には手術を行います。
手術は局所麻酔下に小さな傷で腱鞘を切開します。時間も15分程度ででき、手術直後には引っかかりは無くなり当日から指は使うことができます。
最後に、ばね指は単なる腱鞘炎以外のものが原因(腫瘍、関節の変形やロッキング、小児の強剛母指など)で起こることもあり、お困りの際には私たちに御相談下さい。
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