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頻尿とその原因

太田熱海病院 泌尿器科

 排尿の回数は、日中は3〜7回、夜間は0〜1回が正常とされており、これ以上の時頻尿があると判断されます。正常では、1回に排尿する量は300〜500mlで、排尿後に残尿は認められません。頻尿の原因は、大きく次の5つに分けられます。@膀胱への刺激が強くなり頻尿となるもので、膀胱炎、尿道炎、膀胱腫瘍、膀胱結石などが考えられます。A排尿がうまくいかなくなり、残尿が多くなるための頻尿で、原因としては前立腺肥大症、前立腺腫瘍などが考えられます。B膀胱を支配している神経に障害がおき頻尿になることがあります。脳梗塞、脳出血、パーキンソン病、脊髄損傷などが原因としてあげられます。C尿量が増えること(多尿)による頻尿があります。正常の尿量は1日1000〜2000mlですが、水分をたくさん摂れば正常の人でも頻尿になります。多尿となる原因として、糖尿病、腎機能障害、心不全などがあげられます。D心因性頻尿で、検査をしても異常がなく、夜間頻尿がない特徴があり、精神的不安や緊張が原因と考えられています。以上の5つの原因が明らかになれば、それに効果のある治療(内服や手術や食事療法)をすれば改善させることができます。最近、「夜間頻尿で眠れなくて困っている」という患者さんが多くみられます。原因としては、高齢者で腎機能や心機能が低下していたり、糖尿病を合併する方が多く、これらの治療を適切に行う必要があります。当院では以上の疾患を正確に診断するために次の4つの検査を行っています。

a.検尿(膀胱炎があるか)
b.腹部超音波(膀胱、腎の形は正常か)
c.尿流量残尿測定(尿の流れは良いか)
d.排尿記録(1日の尿量、尿回数、1回の排尿量)

これはいずれも痛みの伴わない検査です。熱海病院では、他にも、膀胱内圧測定や括約筋筋電図などの器機も充実しており、また当院は太田西ノ内病院と協力しながら、診療、手術、検査を行っておりますので、頻尿でお困りの方は、ぜひ相談においで下さい。

 
 

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