太田熱海病院 外科
乳癌は現在女性の罹患数の第1位を占めており、近年増加傾向にある癌です。日本では50歳前後にピークがあり、社会・家庭において中心的な役割にある年代に多くなっています。しかし20代・30代の方もおり、特に母・姉妹に乳癌の患者さんがいる女性ではリスクが高くなり、低年齢で発症することが知られています。
乳癌の症状は乳房の腫瘤(しこり)、血性の乳頭分泌物、乳頭のただれ等であり、腫瘤が大きくなってくると皮膚がひきつれたり、乳頭の向きが変わるようになってきます。従来乳癌検診は視触診のみでしたが、腫瘤として触知するものしかわかりませんでした。しかしマンモグラフィ(乳房のレントゲン写真)を撮影すれば、視触診みではわかりづらい小さな腫瘤や、腫瘤として触知しない乳癌を発見できます。視触診のみの検診では、乳癌検診での死亡率減少効果はあまりありませんが、マンモグラフィを併用すれば40歳以上では死亡率が減少します(2005年版乳癌診療ガイドラインより)。40歳未満では、乳腺組織がしっかりしているためマンモグラフィで病変がわかりにくいことがあり、超音波検査などを併用して診断することが必要となってきます。
乳癌は、自分で触って発見できる数少ない癌の一つです。まずは月1回の自己検診をおこないましょう。しかしそれだけでは小さな乳癌、しこりとして触れない乳癌が見落とされる可能性がありますので、年1回は医療機関で専門の医師による視触診、マンモグラフィによる検診をおすすめします。それによってより早期のうちに発見でき、乳房を温存できる可能性が高くなります。
当太田熱海病院外科には乳癌学会認定医、マンモグラフィ読影認定医である古川医師とマンモグラフィ撮影技師が常勤しており、安心して乳癌検診を受けることができます。乳癌検診のみで受診されてもよいですし、人間ドックで受診されてもよいでしょう。皆様の受診をお待ちしております。
一般財団法人 太田綜合病院 Copyright © Ohta General Hospital All rights reserved .