太田西ノ内病院 外科
近年食生活の変化、特に肉食の増加により大腸癌は年々増え続けております。
当院の手術件数でみても、10年前平成2年は80例、5年前平成7年は101例、平成10年は118例、平成11年は135例、平成12年は8月までで92例と増加しています。
では、増え続ける大腸癌を早期診断するにはどうしたらよいでしょうか。はっきり言って、絶対と言える有効な手段はありません。こまめに検査をするしかないと思います。腹痛、腹満感、下血などの症状がありましたら、検査をお勧め致します。健診で便潜血陽性(人ヘモグロビンと言って人の血液のみに反応します)の場合は必ず検査を受けて下さい。便潜血陽性だからと言って、必ずしも病変があるわけではありません。陰性でも全く病変がないわけではありませんが、陽性の方が陰性より病変が見つかる可能性が高いです。
検査はバリュウムを注入する大腸透視(注腸)と、カメラを挿入する大腸内視鏡検査があります。
次に、治療について説明します。検査で癌が見つかったからといってすぐ開腹手術となるわけではありません。早期で小さい癌であれば、内視鏡で十分切除することが出来ます。程度により入院せず外来通院で済むこともあります。内視鏡での切除の結果で手術が必要になる事もあります。この場合や、大きくともそれ程進んでいない場合には、お腹を大きく切開せず、腹腔鏡と言ってカメラをお腹に入れて切除する方法もあります。この方法ですと、傷は小さくて済み入院期間も短くなります。腹腔鏡を使った手術は当院では平成10年から始まり、平成10年は2例、平成11年は10例、今年は8月までに10例行われました。
癌は早期発見早期治療が大切です。変だなと思ったり、心配な事がありましたら、すぐに検査を受けて下さい。
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