太田西ノ内病院 消化器科
便秘とは?
明確な定義はありませんが、排便が順調に行われない状態を指し、3〜4日以上便通がないか、あっても硬便であったり便量が少なかったりして、腹痛、腹部膨満感、残便感などを伴う場合とすることが多い様です。便秘のすべてが治療の対象となるものではありません。以下主に慢性の便秘について。
(1)機能性便秘:弛緩性、痙攣性、直腸性、これらの合併があり、大多数はこの便秘。
(2)器質性便秘:腫瘍性病変や、炎症の治癒に伴う瘢痕性収縮などによる腸管狭窄でおこる便秘。
(3)症候性便秘:何らかの疾患(内分泌疾患、糖尿病、神経疾患など)に伴っておこる便秘。
(4)薬剤性便秘:薬剤の副作用として生じる便秘。
これらを鑑別するためには問診、診察に加え大腸透視や内視鏡などの検査が必要になることがあります。
・消化のよい残渣の少ない食物をさけ、なるべく食物繊維を多く摂取する。
・規則正しい生活習慣、食生活を心掛け、深夜の夜食をしない。
・負担にならない程度の散歩など軽い運動をする習慣をつける。
・毎日決まった時間、特に朝食後にトイレへ行く習慣をつける。
(トイレに肛門洗浄用のシャワーが付属している場合それを使って排便前に肛門マッサージを
すると効果的です。)
・便意があるときにがまんをしない。
・腹筋を鍛える。大変な方は、腹式呼吸(立位のまま両手を腹部に軽く押し当て、その手を腹で
押し戻すようにゆっくりと大きな呼吸)を一日数回する。
などが有効な場合がありますので便秘でお悩みのかたは試してみてはいかがでしょう。それでも改善がない時には医師に相談してみてください。下剤にもいくつか種類があり、使い分けが必要なことがあります。
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