太田西ノ内病院 内科
よく生活習慣病という言葉を耳にしますがいったいどんな病気のことでしょうか?
生活習慣病とは一つの特定の病気をさす言葉ではなく、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症 ・ 進行に関与する疾患群」と定義されています。平成8年12月に公衆衛生審議会で提唱されたものです。以前は成人病(加齢が原因と考えられていた)と呼ばれていたものですが、それぞれの疾患が子供の頃からの悪い生活習慣の蓄積によって起こることがわかり、生活習慣病という呼び名に変わりました。もちろん生活習慣以外の遺伝的あるいは環境的な要因も関わりますが、原因となる悪い生活習慣を改善することによって発症進行を防ぐあるいは遅らせることが出来ます。
◆生活習慣病には以下のような疾患があります。
疾患 | 関連する 生活習慣 |
糖尿病(成人型)、肥満、高脂血症、高尿酸血症、循環器病、 大腸癌、歯周病など |
食習慣 |
糖尿病(成人型)、肥満、高脂血症、高血圧症など | 運動習慣 |
肺扁平上皮癌、慢性気管支炎、肺気腫、循環器病、歯周病など | 喫煙 |
アルコール性肝疾患など | 飲酒 |
これらの疾患はそれぞれの生活習慣と密接に関係しているのはもちろん、かなり進行しないと自覚症状が現れないものが多く、気付いた時には病気がかなり進行していることもあります。そして時には激しい症状で突然発症し命を落としたり機能障害を残したりすることもあります。癌、脳卒中、心臓病は三大生活習慣病と言われていますが、これらが現在の日本人の死因の約60%を占めています。
自覚症状のないこれらの疾患を早期に発見するにはどうしたらよいでしょうか?その有効な手段に健診があります。健診を受けることにより進行する前に病気を発見し有効な治療を開始することが出来、そしてその治療を継続することにより、より長く元気で生活できることになります。
ある程度の年齢に達したら必ず健診を受け、異常があった場合は必ず医療機関を受診し医師の指導を受けてください。
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